MSFS2020 リバリー(塗装)についての情報まとめ
リバリー(livery)
辞書を引くと「車体や機体のカラーリング」と出てきます。MSFS2020でも機体のカラーリング、つまり塗装(のデータ)のことをリバリーと呼んでいます。
目次
リバリーの入手方法
ゲーム内のマーケットプレイス
MSFS2020には、ゲーム内にアドオンを購入できるマーケットプレイスがあります。
リバリーもこちらで入手できる予定のようですが、今のところまだリリースされているリバリーは無いようです。(9月14日に日本に於いて確認)
マイクロソフトが8月24日の週にリリースし、9月30日まですべてのプレイヤーが「無料で利用できる」としていた「アビエイターズクラブ」のカラーリングパックについても、9月6日時点「音沙汰なし」と心配する海外の投稿がありました。
とは言え、近い将来マーケットプレイスからリバリーを入手できるようになることは間違いないでしょう。
インターネット上のコミュニティ
世界中のファンがMSFS2020にインストール可能な各種のファイルをネットで公開しています。私が実際にデータをダウンロードしたことがあるサイトをリストアップしておきます。
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Liveries - Clink’s Megapack V8, 323 Liveries across 15 Aircraft — MSFS Addons
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Flightsim.to • #1 Flight Simulator 2020 Mods, Liveries & Add-Ons
すべて、しろうとさんのブログから辿って見つけました。しろうとさんはインストール方法などについても詳しくわかりやすく解説してくださっています。ありがとうございます!
リバリーのインストール方法
ゲーム内のマーケットプレイス以外で入手したファイルは、ご自身でMSFS2020にインストールしなくては使えません。
【2020/11/16追記】但し、以前書いていたテキストファイルを編集する必要は最近は無くなってきました。(Communityフォルダにフォルダ単位で置けば済む方式で公開してくれている作者がほとんどです)
また一部の機体を除き、別々に入手した同じ機体のリバリーを同時にインストールするには、テキストファイルを2つほど編集する必要があります。
これらの方法もしろうとさんのブログでとてもわかりやすく解説されていますが、要点を以下にまとめます。
なお、ゲーム外で入手したファイルのMSFS2020へのインストールは、自己責任でお願い致します。まめにバックアップをとることをオススメします。
特に、後述するCommunityフォルダ以外のMSFS2020のフォルダやファイルに変更を加えることは、危険であるだけでなく、折角加工したファイルがアップデートで上書きされる可能性もありますので、可能な限り避けることをお勧めします。
入手したファイルの確認
ファイルは世界中のファンが公開してくれているものです。公開する人によって公開方法が異なりますので、確認が必要です。
最も簡単で一般的なインストール方法に対応したファイルは、Communityフォルダにフォルダごとコピーするだけでインストールできます。(但し同名のフォルダや内部に同じIDを持っている複数のデータの共存には個別に作業が必要です)【2020/11/16追記】最近はほとんどのファイルがこの方式で公開されています。
Communityフォルダにコピーするだけでよいファイルかどうかは、入手したファイルのフォルダ構成を見れば確認できます。下図のようなフォルダ構成になっているファイルは赤く囲んだフォルダをCommunityフォルダにコピーすればインストールできます。(SimObjects、Airplanes以外のフォルダの名前はデータにより違います)
Communityフォルダの見つけ方
Communityフォルダは、デフォルトだと以下の場所に作られます。
C:\Users\...\AppData\Local\Packages\Microsoft.FlightSimulator_...\LocalCache\Packages
ご自身の環境のフォルダはMSFS2020のオプションで、デベロッパーモードをオンにすると確認することができます。
Options>General>Developerと進み、Developer ModeをOnにすると、開発者用のメニューが表示されます。
開発者用メニューの[Tools]-[Virtual File System]を選ぶと表示される小窓に「Watched Bases」という項目があるので展開してください。3つ(?)のフォルダの場所が表示されますが、最後が「\Community」となっているのがCommunityフォルダの場所です。
別々に入手したファイルの共存方法
まずはCommunityフォルダに別なフォルダとして置いて、動作するか確認してください。動作しない場合にはファイルの編集やフォルダの統合が必要です。
統合が必要な場合、編集するのは以下のファイルです。
- layout.json
- aircraft.cfg
layout.json はそのフォルダ配下のファイルの一覧です。sizeとdateは適当でも良いみたいです。jsonなので途中にカンマが抜けたり最後にカンマが付いたりするとエラーで読んでもらえなくなりますのでご注意ください。
aircraft.cfg の中の [FLTSIM.数字] という塊に、それぞれの塗装の定義が書いてありますので、複数のフォルダを統合するときにはここをくっつけてください。数字の部分は連番である必要があるようです。
aircraft.cfg では、TEXTUREやMODELフォルダを指すのに、その後ろの「.」の後ろ(拡張子みたいなもの?)を指定します。別々に入手したデータのこのフォルダ名がたまたま重なってしまった場合には、ドットの後ろを変更して重ならないようにしたうえで、aircraft.cfgも書き変える必要があります。
リバリーの作成方法
独自のリバリーを作成するには、テクスチャを編集するための画像編集ソフトと、NVIDIAが公開しているDDS形式へのファイル変換ソフトと、リバリーのテンプレートが必要です。
画像編集ソフト
私はAdobe PhotoShopを使いました。それ以外のソフトのことは確認していないのでわかりません。スミマセン…
DDS形式への変換ソフト
NVIDIAがPhotoShopのプラグインなどを公開しています。
NVIDIA Texture Tools Exporter | NVIDIA Developer
リバリーのテンプレート
A320neoについては、vLegion_さんが非常に使いやすいテンプレートを公開してくださっています。リバリーの作り方もすべてこちらのページでわかります。
他の機種についても、一部はネットにテンプレートが公開されています。
あとは根気…
必要なものが揃えば、あとは機体にマッピングしたいDDSファイルをTEXTURE.何某フォルダに置いて、layout.jsonとaircraft.cfgを書き変える「だけ」です。
jsonやcfgを書き換えたらMSFSの再起動が必要です。DDSを更新したときは一旦別なリバリーを選択してから再度選び直すと反映されます。
MSFSでリバリーを選択する画面には、TEXTURE.何某の中のthumbnail.jpgかthumbnail_small.jpgが表示されるので、リバリーが出来上がってスクリーンショットが撮れたら置き換えると選ぶときに塗装を見て選べます。
ひと工夫
aircraft.cfgの連番
Excelに貼り付けて、計算式を使うと、簡単に連番を振り直せます。
ゲーム内ではこの順番にリバリーが表示されるので、私は自作したリバリーと日本の航空会社のリバリーを先頭に集めて、他の航空会社は社名の昇順に並べ替えて、選びやすくしています。
【2020/11/16追記】最近公開されているファイルはほとんど1データ1フォルダになってきたので、この方法でリバリーの表示順は変えられません。フォルダが分かれているリバリーはAirplanesフォルダ直下のフォルダ名順に表示されます。フォルダ名を変更した場合にはlayout.jsonも書き換える必要があります。
Communityフォルダのディスクがいっぱいなとき
リバリーはたくさん入れるとギガ単位で容量を喰いますので、もしCドライブに余裕がなく、他に大きなドライブがあるという方は、デフォルトのCommunityフォルダを別なドライブに移して、そこを指すように元の場所にCommunityという名前でシンボリックリンクを作ると良いでしょう。シンボリックリンクの作り方は以下をご覧ください。
Windowsのシンボリックリンクとジャンクションとハードリンクの違い:Tech TIPS - @IT