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MSFS2020の話題をYouTubeと連動して投稿します

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MSFS G1000 リファレンス ~1. 概要~

今回の記事から何回かに分けて、MSFS上に再現されているガーミンのG1000をご紹介したいと思います。G1000はセスナなど小型機用のグラスコックピットです。MSFS2020でも多くの機種にG1000が搭載されています。

実機の資料と比較すると、特にMFDで実装されていない機能やデフォルメされている部分も多いのですが、頑張って実装したなと思う出来ですし、実際フライトで使ってみるとかなり便利です。

ただ如何せん使い方が複雑なので、クラシカルなコックピットに慣れていると移行が大変です。私も根気が続かず「クラシック機でいいや…」となっていました。実機のマニュアルは英語ですし、本も売られていますが情報が網羅されている資料はどうしても分厚くなります。

先日ランドマークを巡るフライトでこみ入ったナビゲーションが必要になり、初めて真面目にG1000を使ったのですが、あまりにも便利で隔世の感がありましたので、要点だけをまとめてご紹介しよう、という記事です。網羅された資料をご希望の方は実機のマニュアルをガーミン社のサイトからダウンロードするのがおすすめです。

  • フライトシミュレータでクラシカルコックピットの飛行機を飛ばせる方が読むことを想定して書いています。用語やクラシカルな計器については詳説しません。
  • 記事の内容はMSFS上に再現されたG1000についてのもので、原則としてC172について書いています。実機や他のソフト上のG1000とは異なる部分が多数あります。
  • 内容には正確を期しておりますが、正確性については保証致しかねます。誤り等にお気付きの際にはコメント等でお知らせいただけますと幸いです。
  • 記事の内容は、娯楽目的のフライトシミュレータでのみお使いください。

目次

概要

パネルの構成

G1000のパネルは、2面のディスプレイと細長い中央のスイッチパネルで構成されています。

f:id:Sabaoh:20201010153730p:plain

パネルの構成

左側の画面がPFD(①/プライマリ・フライト・ディスプレイ)、右側がMFD(②/マルチ・ファンクション・ディスプレイ)です。中央のパネル(③)には無線のスイッチが配置されています。

操作の概要

ディスプレイのベゼル(外枠)と中央のパネルには、大別するとノブ、ボタン、ジョイスティックの3種類の操作子が配置されています。

ノブ

ノブには、外側と内側が違う働きをする二重のものとそうでないものがあります。多くのノブは押すこともできます。MSFSではマウスカーソルをホバーしてマウスホイールでノブを回すことができます。

右下にあるFMSノブの働きは複雑なので、概要を次節で、詳細は各機能の説明で補足します。

FMSノブ

FMSノブは、専用のノブがない各種項目(例:ADFの周波数)を入力・変更・選択する際に使用する、キーボードの代わりにもなるノブです。

2020/10/19追記:百聞は一見にしかず、ということで、FMSノブの動きを見ていただく動画をYouTubeにアップしましたので、お時間のある方は是非ご覧ください。

youtu.be

FMSノブで操作する項目が画面に表示された状態でノブを押すと、項目のひとつが反転・点滅します。この状態でFMSノブの外側を回すと、次(前)の項目(例:DME MODE)に反転・点滅が移動します。

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内側を回すと反転・点滅している項目が変化します。選択肢が少なくない項目や、キーボード入力の代わり(例:周波数)の場合、特定の桁が反転・点滅して変化し、外側のノブで反転・点滅している桁を移動できるようになります。項目全体の操作が終わったら、ENTボタンを押して確定します。

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選択肢が限られた項目(例:DME MODE)では内側のノブを回すと項目全体が変化します。

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ボタン

画面の下に並んでいる三角形が刻印されたボタンを押すと、そのボタンの上の画面下端に表示された機能を選択することができます。(これをソフトキーと呼びます)

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無線のボタンはトグル*1になっていて、各ボタンの上に逆三角形の表示灯があります。例えば下図はCOM1のマイクとCOM1、COM2のスピーカがオンであることを示しています。

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その他のボタンは刻印されている機能を選択する際に押します。ボタン下に上向き矢印付きで刻印されている機能(EMERG、DFLTMAP(MFDのみ))はボタンを長押しすると選択できます。

ジョイスティック

ジョイスティックは地図のズーム(RANGE±)、スクロール(PAN)に使用します。

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スティックをひねると地図のズームを変更できます。
スティックを押すと地図上にポインタが表示され、スティックを上下左右に倒すことでポインタを移動できます。ポインタが地図の端に近づくと地図がスクロールします。
再度スティックを押すとポインタが消えて、自機を中央に表示する地図に戻ります。

次回は

次回のリファレンスでは、ソフトキーについてご紹介したいと思います。

*1:1回押すごとにオンとオフが切り替わるボタン