ノースアップ派とヘディングアップ派
最近は紙の地図を見ることは減って、スマホひとつあればどこへ行っても迷わない、良い時代になりましたね。
ここで質問です。皆さん、地図の上ってどっちですか?
多分この質問をすると、「北」と答える方と「自分が向いている方」と答える方がいるのではないでしょうか。カーナビでもそれぞれ「ノースアップ」と「ヘディングアップ」と呼ばれ、選べるようになっていますし、紙の地図は一般的には北を上に印刷されていますが、必ず自分が向いている方に合わせて回して見る人たちもいます。
ちなみに「空」と答えた方は、所謂「天の邪鬼」グループで私の仲間ですので、お気をつけください。
私は一般の地図を見る時にはノースアップ派なのですが、飛行機で使うチャートは北が上になっていないものが多いです。一般的な「地図」に近いLDGチャートはさすがに全部北が上ですが、空港の滑走路や誘導路・駐機場の配置図は、主な滑走路を横に描くので、北が上になっているチャートはほぼありません。
空港のチャートは、見る人間も滑走路を基準に物事を考えているので気にならないのですが、エンルートチャートになると話は違ってきます。
北が上じゃない日本地図が頭に入っているという方は、私の仲間ですらない相当奇特な方だと思いますので、是非テレビ局に電話してみてほしいのですが、先日もお話しした長距離飛行の航路図である「エンルートチャート」は日本列島を3枚のやや細長い図に分けていて、国土の向きに合わせてあるのでやはり北が上ではありません。これが私には読み辛くて仕方ないんです。
パソコンで長距離を飛ぼうとチャートを確認する度に、方向感覚との齟齬を感じます。PDFって普通のソフトでは90度以外の回転ができないので、紙のエンルートチャートをなくしてしまった私は、この感覚から逃れられなくて…
人間の先入観というのは、後で自分で気付いて笑ってしまうことがありますが、私はそこで「タブレットなら自由に回転できるアプリがあるかも知れない」と考えて、普段使っているブックやAdobeリーダーで試してみました。2本指で画面にタッチしてクルッと… 残念。回りませんでした。そして私は自分の馬鹿さ加減に笑ってしまいました。
タブレット回せば良いじゃん…
ノーマルな方はここで自分に呆れて、タブレットを回してチャートを読み、めでたしめでたし、とフライトに出るのでしょうが、私はこう見えて、皆さんとはひと味もふた味も違います。転んでもタダでは起きません。
じゃーモニタも回せば良いじゃん…
そうなんです。私のモニタは脚を外してVESAアームで設置しているので、好きなように回せるんです。で、こんな感じになりました(笑)。
ちなみに、タブレットを回すときは、タブレットが気を利かせて元の向きに戻しやがりますので、回転をロックしておくと吉。
JAPA等が販売しているものを除いて、航空局が出しているチャートは、無料でAIS JAPANからダウンロードすることができます。